博士峠工区について
国道401号は会津若松市を起点とし群馬県沼田市に至る延長220kmの幹線道路であり、沿線の住民の生活を支える路線となっています。
特に、昭和村においては都市機能が集積する会津若松市へ直結する唯一の幹線道であり、産業の振興、救急医療施設へのアクセスなどにおいて、非常に重要な路線となっています。
しかし、大沼郡会津美里町と昭和村の町村境に位置する博士峠においては、幅員狭小、急カーブ、急勾配等により、著しく交通の支障となっていることに加えて、冬期間においては雪崩等の危険性のため、通行止めとなっており、道路交通上の大きな障害となっています。
このため、本事業は博士峠部の道路改良を実施することにより、安全で円滑な交通を確保するとともに、冬季通行止めを解消し昭和村と会津若松市の連絡機能強化及び救急医療機関へのアクセス向上等を図ることを目的としています。
なお、今回整備する博士トンネルは、延長4,503mとなり、福島県管理道路では最長となります。
期待される整備効果
①冬期間通行止の解消及び救急医療機関への搬送時間の短縮
現在の冬期通行止区間を整備することにより冬期通行止めが解消され、博士峠の通年通行が可能となります。また、現在昭和村から会津若松市内の病院への救急搬送は冬期間以外の通常期においても、患者への負担を避けるために急勾配や急カーブの連続する博士峠を避けて国道252号・磐越道を経由せざるを得ない場合がありますが、本事業により、通年安全に博士峠を通行できるようになれば、救急搬送時間を大幅に短縮することが可能になります。
②災害時避難ルートの確立
③地域振興の発展
峠部の落石や斜面崩落危険個所をトンネル整備することにより災害に強い道路となり、災害時に信頼できる避難ルートとなります。
博士峠の円滑かつ通年通行可の実現により奥会津地域の交流が活性化されて、地域振興の発展が予想されます。
工 事 概 要
工事場所 福島県大沼郡美里町松坂地内
工 期 2017年12月25日~2021年3月8日
発 注 者 福島県会津若松建設事務所
施 工 者 鹿島・滝谷・大和特定建設工事共同企業体
(鹿島:滝谷:大和=50:30:20)
工事数量 全長4,503mのうち工区延長2,238m
掘削断面積 約60㎡